蒲消ボの3月定例『夜間訓練』は、東日本大震災の蒲田消防署職員の活躍(ご苦労)の様子を記録したスライド上映と来年度訓練についてボランティア会議を開催。そして最後には整列し敬礼をする礼式訓練をおこないました。
《スライド上映》
←写真奥の画像は蒲田消防署が、2011.3.11東日本大震災時に出場した第三次派遣隊のスライドです。スライドを始める前に新しく登録されたボランティアの自己紹介がされているところです。
今から2年前の2011年3月11日 東京では震度5弱の地震が発生した。その時、東日本では大震災が発生していた。東京消防庁は全署員が全員参集。蒲田消防署は、その翌朝3時44分蒲田消防署より2小隊が第三次派遣隊として東日本に向けて出場。途中、高速道路のパーキングエリアに東京消防庁より集められた63台が集結。次々に燃料を給油する様子。一団となって高速道路を一列に走っていく様子。火の海を前に蒲田消防署の署員が長時間の放水で髭が伸びたまま筒先を握る様子。300m先の海から吸い上げた水を2台のスーパーポンプで12口のホースに水を送る様子。交代にカップラーメンで食事をする消防職員。校庭全面に消防署車両で埋め尽くされ、職員が睡眠するための大型テントが隙間を埋めている様子。
・・・2年前のその日は、消防職員だけでなくスライドを見るボランティア全員がそれぞれの体験を思い出しながら消防職員のご苦労される姿に感動しながらスライドに見入っていました。
《ボランティア会議》
本庁より年間一回は、ボランティアを集めて、ボランティア会議を行うよう支持されているそうです。そこで今回の訓練時にボランティア会議を実施しました。
会議の冒頭、3月15日19時から2時間本署内で、Im統括蒲消ボ事務局長が会議。同月12日の蒲消ボ役員会より来年度の夜間訓練年間計画案を提示し大筋で認められてことを報告。そのほか、夜間訓練をより実戦的に進めるため、訓練開始時間前に到着した訓練参加ボランティアが、自主的にボランティアジャンバーなど訓練に必要な物を倉庫(体育備品室)に取りに行く。訓練資材は、防災教室に出しておいて頂いた物を訓練できる状態にセッティングする。そして定時の19時から訓練を開始できるようにする。訓練開始は礼式で訓練指導者に敬礼。指導を受けた後は、敬礼をして終わる。訓練終了後は、最初同様に片づけて終わる。以前は、消防職員のご厚意に甘えてきたが、実際に発災時には全てボランティアが自主的にこれらを行わなければいけない。そのために日々の訓練で初動を身につけておけば、イザっと言うときに慌てずに要領よく行動できるボランティアが多くなることだろう。それも参加者に発表した。
その後、自由討議に入った。先日の六郷防災フェアの参加お礼に来られた六郷出張所のMa所長が、「『指揮を執る訓練』を行ったらどうだ。」との助言をくださった。
Kaコーディネーターも「以前からそのような訓練を署に要請したが、署はリーダー・コーディネーター向けよりも一般ボランティア向けの訓練を中心に行う方針だと断られたことを話した。」
『指揮を執る訓練』の話しを進めるうちに、人に話をする方法。人に話を分かって貰う方法に話しが移り、徐々に防災訓練の支援活動で、三角巾を指導する方法やKwコーディネーターが別に所属する団体(防災まちづくり研究会)で発表した災害時のトイレに対する発表の仕方などが紹介されました。そこで昨年ボランティアに登録したKuボランティアより自分たちも先輩たちの話し方を学び、真似することなく自分たちの話し方を身につけ防災訓練の支援を同時に各所で行えるようにしたいと提案しました。一同が賛同しました。
そこで4月の夜間訓練の一時間目には、Kaコーディネーターが防災訓練支援活動で実施している『三角巾の指導(災害時の怪我による出血の感染防止と三角巾止血法)』を訓練参加ボランティアの前で実演。それを見た若手がKaコーディネータの小道具を使用して自分なりの話し方で三角巾の指導を行ってみることになりました。
←防災訓練は、中高年の参加者が多い。
参考:Kaコーディネータの指導方針
①掲示資料には、東京消防庁と日本赤十字社の資料しか使いません。語りの部分でも同様ですが、話しの中で医師が一般人向けに書いた本の文章を織り込む場合もあります。
② 全体を見渡し、一人でも多くの人に語りかけるように大きな声で話しかけます。マイクやメガホンは使わず、極力地声で語りかけます。手前の人から最後尾の人にまで聞こえるような声。外で声を出す場合は、体育館の端から端までハッキリ聞こえるような声を出すように心がけています。
③参加者を飽きさせない。些細なことで笑いを取るようしています。
④高校生以下には、中高年向けのボケやギャグは通じないので笑いを取るより、質問を多用し人助けや貢献度を強調して興味を持たせることを心がけています。
⑤訓練参加者のほとんどの方は素直な方ですが極たまに質問を連呼したり、場の雰囲気を害する方がいます。その際には、その方にその場で教えを請う。私の代わりを頼む。質問を返すなど、その時の雰囲気や相手の出方を見据えて行います。それでも居座るようでしたら、近くの消防職員か消防団員、大田区防災課の担当者などプロの方を紹介します。
⑥最近、消防職員や各分団の消防団員の方が指導補助に入ってくださいます。訓練毎にその消防職員や消防団員に自分の指導方法への助言をいただき、間違いがあればご指摘いただくようにしています。それが話の肥やしとなりさらなる成長に繋がります。
(何度指導を重ねても完璧はなく失敗の連続です。但し、東京消防庁と日本赤十字社の内容から逸脱しないよう、それだけは気を付けています。これが正しい方針であるとは断言致しません。今まで試行錯誤を繰り返し現在の形を作りました。今後、徐々に進化させていきたいと思います。)
←フェンスの前。
←公園の遊具前。
←高校生には、中高年向けの話し方では通じない。
《礼式》
号令:集まれ!気をつけ!頭中!直れ!休め!別れ!室内敬礼!着帽敬礼!などを教わりました。次回からは、ボランティアが自主的に訓練最初と最後に行います。訓練見学者にも一緒にしてもらいます。当分は、消防職員の指導を受けながらの礼式になると思いますが、訓練を重ね私たちで最初から最後まで一回で出来るようになりたいです!!!
《おまけ》
←空港分署に配属される新車。日本まだ一台しかない大型消防車が配属前、本署に届いたと言うことでみせて頂きました。
本日の訓練指導者:Im統括/(六郷出張所Ma所長)
訓練参加者:Kw・Tu・Kaコーディネータ/Yaリーダー/Ko・Ni・Na・Saボランティア